どうもリョウスケです
2023年7月11日火曜日
天気 くもり
猿には苦い思い出がある。
昨年屋久島を訪れた際、
子連れの猿に威嚇され追いかけられ
危うく襲われそうになった。
あれ以来、
猿は本能的に怖い動物として
脳裏に焼きついてしまっている。
にも関わらず、
お気楽な私はそんなことを一時的に忘れ、
長野にある猿がたくさん
おられるという『地獄谷野猿公苑』に訪れていた。
ここは冬季になると猿が温泉に
浸かりに来ることで有名な観光地である。
もう入り口を抜けた瞬間からびっくりするほど猿がいる。
まじでめちゃくちゃいる・・・。
ーー「1メートル以上距離を取ってから鑑賞してください」
と看板に注意書きされているのに、
それが絶対的に無理なほど、
園内には猿が溢れんばかりに生活している。
寝そべっていたり、何か食べていたり、仲間と毛繕いをしあったり、子供の面倒を見ていたり、木にぶら下がったり、のそのそ歩いていたり、仲間とわちゃわちゃ遊んだり。。。
自由奔放な猿の生活はちょっぴり羨ましくもある。
何より不思議だったのは、
彼らがすぐ近くにいても恐怖を感じないことだ。
彼らに敵意というものがいっさいない。
警戒心もほとんどないため、
横を通過しても怖いという感情が沸かなかった。
こんな穏やかな猿を見たのは初めてである。
こんなに可愛いなんて思わなかった(猿に失礼)。
じっと彼らを観察し
写真に撮って
ぼんやり眺めて鑑賞し
ふふッと笑って癒される。
冬季になると温泉に浸かるって本当だろうか。
夏は温泉に浸からないのか
一時間その場で粘って観察してみたけれど、
たまに温泉のお湯を飲みにくるだけ。
その真相は謎のままだ。でもこれでいいのだろう。
猿を見るためにここへまた訪れたらいいのである。
ほんわかとした気持ちで園内を後にする。
気づくと猿に対するトラウマが
いつの間にか少し緩和していることにハッとする。
ありがとうお猿さんたち。
私はもともと猿が本当は好きだったことを
ここに来てどうやら思い出したようだった。