チャリ旅日記

旅のことや日常のことを気ままに綴るよ

犬の気持ちを考えてみた

 


どうもリョウスケです

 

 

 

彼らは時として自由だと思われがちだ。

好きな時に寝て

好きな時に吠えて

仕事も学校も存在せず

税金を払う必要もなければ

他人との関係にくたびれることもない

時間が来ればご飯が貰えて

一芸覚えれば

それだけで一生可愛がってもらえる。

悩みなどあるのかわからないが、

能天気に寝そっべている彼らからは、

日々の苦悩は感じられない。

仕事に行く前

少し疲れて憂鬱な時に彼らを見ると、

気楽で羨ましいぜ、

と皮肉を込めてぶちまけたくなる日も

二度や三度ではなかった。

 


ところが最近、

そんな彼らの生活にひどく共感し

同情する自分がいる。

 


自粛だなんだと緊急事態宣言が

解除されたからといって

相変わらず気安く外出できない空気が漂う昨今、

ソーシャルディスタンスだとか

そもそも近くにいる人間とコミュニケーション取るのも

苦手な私が、

離れた人間とリモートで軽快に会話ができる

技術など要しておらず、

むしろ怖くて手が出せないのが現状で、

コロナの影響で狭くなった

世界を、さらに縮めて生活している。

不要に外には出ない。

個人的な事情のもとどうしても外出の必要が生じた際だけ

最低限の時間に限り外出し、

用が済めば寄り道せずに颯爽と帰宅

基本休みは自宅にいて

机に四六時中齧り付いて過ごしている。

どちらかといえば、旅人と称しながらもインドアな私は、

こんな生活も満更でもないのだが、

さすがに少し辟易としてきた。

これではまるで鳥籠にいるのと同じだ、

というより、

犬小屋に鎖で繋がれているのと同じである。。。

 


そうか、、彼らも辛いのだ

本当は大草原を全力で走り回ってみたいだろうし

異性に全力でアプローチし

振り回される恋を経験してみたいだろうし

好きなだけ飯を食い

もう食えるかバカやろう!と笑いながら皿を投げ返したいだろうし

仲間と朝まではしゃいでは

隣人の苦情に菓子折り持って謝りに行くことだって

時には経験したいだろう。

彼らは何もできない。

人間が彼らに制限を与え、自由を奪い、

食事も遊びも散歩も

全て人間の管理下で行われる生活。

したくもない愛嬌を常に求められる彼らは酷である。

 


いまの我々は本当に彼らに共感するだけ深刻な状況かと問われると

そこまででもないのが現状だろう。

好きな時に飯は食える

回線を繋げば、世界中どこにいようと会話もできる

人に出会わなければ

特別外出に危険が伴うわけでもない。

彼らよりも何倍もマシな環境で生きる我々は、

もう少し彼らを見習うべきだ。

自由がなくても能天気に寝そべる彼らに

こんな状況だからこそ

敬意を払い

気が向いたときにだけちょっかいを出しに行く

都合の良いスタンスを詫びよう。

散歩も両親に任せきりでここ7年ほど経験がないことも、

犬と会話することに多少の抵抗があるせいか

お互い無言で接する間柄であることも、

ついでに詫びよう。

そして、コロナが完全に収束した暁には

渋谷に犬の銅像を建てるよう

署名活動に邁進する所存である。

 


それまでの辛抱だ。問題ない。

頑張ろう。

 

 

 

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