チャリ旅日記

旅のことや日常のことを気ままに綴るよ

425キロを越えた先の末路

 


どうもリョウスケです

 

 

 

休み明け、

いつも通りの朝を迎え、

いつも通り眠気まなこでトイレへ駆け込み、

いつも通りの時間に出勤する

少し生温かい微風とチラつく雨にも、特に気にすることなく職場へと行くと

いつも通りの風景が別世界へと変貌していた。。。

 


コース場を地肌が露出している。それも、一箇所や二箇所ではない

至る所が禿げ上がっており

定年間近の中年オヤジのようにみるも無残な姿を曝け出していた。

ほんの2日前までは確かにスキー場だったそこは

たった1日で荒地と化したらしい

どうやら前日の大雨が予想を遥かに超えるスピードで

雪を溶かしたのだろう。

誰が見てもまともに営業できる状態ではない。

それでも周りの雪をなんとか掻き集め

とりあえずその日は営業を行うことができたが、

4本あったリフトは一挙に3本が停止

滑れるコースもたらたらの初心者コースが一本だけ。

お客はどこで情報を仕入れたのか、

まったく訪れる気配もないまま虚しく短いリフトが一本だけ

ぎこちない音を響かせながら

空虚にグルグルと旋回していた。

 


そしてついにその時が訪れるーーー

午前8時14分、、営業の準備を終え、あとはお客を待つばかりとなった

手持ち無沙汰な退屈な時間、

雨雲も遠ざかり積雪の微量となったゲレンデに

陽光が容赦なく突き刺さる青空の下、

事務の人から通達があり

明日で完全に営業を終了する旨を伝えられた。

当初の予定より半月早い終了宣告である

 

 

 

呆然とする私の胸中は複雑で、

まず、早めに終わるだろうと予想していたのが適中したことへの呆れ

それでも想像より一週間以上は早すぎる戸惑い

急な終了宣告への焦り

そして今後のことを考えたときの不安

とにかく一括して言葉にするなら

「困った。。。」と、一言呟くので精一杯だった。

 


これからのことを考えなければいけない

どうしよう、、、

目の前が真っ暗である。

 


呑気に本を読み、ゲームに没頭し、携帯をいじりながら

そろそろ今後のことも考えないとな、、

でも面倒臭いな、、

もう少し猶予があるだろうし

また今度考えよう〜

と、コーヒーを啜ったのが昨日の話。

まさか1日後には終了宣告を受けるなどと

誰が想像できただろう。

いつか終わるとは思っていたし

三月いっぱいまではさすがに厳しそうだと

思っていたが

それでも来週か再来週の話だと鷹を括っていた。

よもやこんな事態に陥ろうとは、、

さらに北に行くべきだったか

あるいは人工降雪機を備えた立派なスキー場を選ぶべきたったか

職種を間違えたのもある

天候になど左右されない仕事を選択すれば

もう少しまともに働けたのに、、

「たられば」と、波のように押し寄せる「もしも」に

過ぎ去りし時を後悔する。

 


あの時ああしていれば

この時こうしていれば、、、

考えうる限りの「もしも」「だったら」を並べ尽くすと

少しだけ気が楽になった。

正直、どうでもいいことだ。終わったことである。

滋賀から新潟まで来て、

仕事もなければ、スキーもせず、ひたすら読書に耽り

給料は予定の半分ほど

実家から一番近いスキー場でさえまだ営業しているというのに

雪国と呼ばれた彼の地で雪不足が原因で終了。。

自分の選んだ道だ。散々悩んで決めた道が間違っていただけの話だ

時が経てば教訓にもなるし笑い話にもなる

一呼吸置いて気持ちを切り替えよう!

次は未来について考えようか

旅のルートはどうしよう

もっと便利で使いやすく軽量な装備はないだろうか

次の旅はさらなる工夫を凝らすともっといいかもしれない!

その為には何をするべきか、、、

未来の「もしも」は期待と希望でもある

考えると不安だけでなく、一緒に背中を押してくれる存在でもあった

少しだけ気持ちが高揚した。

 


とりあえず明日のことは明日考えようーーー

安心すると怠惰も一緒に連れてくることを

私は忘れていた。。