チャリ旅日記

旅のことや日常のことを気ままに綴るよ

自費出版文化賞に応募してみた

 


どうもリョウスケです

 

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どうせダメ元で申し込んだんだから

どんな結果になっても、

そんなにダメージは受けないだろうと思っていた。

 


いくら素人の作品を集めたコンクールだったとしても

自分の書いた書籍が他人に認めてもられるほどの出来じゃないことぐらい、

少しぐらいはわきまえているつもりである。

だから申し込んだ理由としては、

ちょっとした好奇心と、

もしもマグレで受賞できたらラッキー!くらいの、

耳くそほどの小さな期待でしかなかった。

 


別に結果なんてどうでもいい。

たいした結果じゃなくても、

誰も認めてくれなくても、

それがあたり前だと受け止められる

 


そう、そのつもりだったのに・・・。

 


忘れた頃に届いた自分宛の封筒を受け取って

ドクンと心臓の鼓動が高鳴った。

まさか、、という期待値が

急速に心臓のボリュームを上げていく。

 


そのドキドキを隣にいた母親に悟られまいと

わざと気丈に振る舞って

「たぶん、これは別の案内だよ。きっと、、、」

とあえて期待を打ち消す言葉を呟きながら、

封筒の口を

逸る気持ちを抑えてハサミで切り取る。

 


「いよいよ結果発表か」

 


唾をゴクンと一つ飲み込むと

中にある紙を

ドキドキしながら取り出して、、

 

 

ーーが、ところがまず、

 

紙に書かれた「残念ながらーー」の文字が目に入ると

すうっと盛り上がった期待値が、

風船みたいにあっという間に萎んでいった。

そしてそこで初めて、

結果に落胆する自分の存在に気がついたのである。

 


もちろんダメ元のつもりだった。

ダメ元のつもりだったけど、

それでも応募したからには

どこか密かに期待していた自分がいたようで。

はっきりダメだと突き付けられて、

初めてそんな自分の本音に触れたのだ。

 


そうだ。頑張った分だけ認められないと辛い。

所詮は素人の書いた自己満書籍だったとしても、

ダメ元で応募したつもりだったとしても、

認められないとこんなに悔しい。

胸がざわざわと苦しくて駄々をこねる子供のように

喚き散らしたいのを必死に抑える。

 


「そりゃそうだよ。無理に決まってんじゃん」

 

それでも尚、母に気丈に振る舞う自分の言葉が

部屋に虚しく響き渡り、鼓膜を静かに震わせた。

 


文書には、一次審査には通過したが

二次審査に通過しなかった旨が記されていた。

 


その結果をどう捉えていいかわからず(そもそもどれほどの作品数があって、どれほどの作品が一次を通過したかもわからない)

それでもちょっとした慰みにはなるか、

と自分の心にエールを贈る。

 


文書を破り捨てたいのを我慢して

これがいまの私の実力だと

素直に受け止め、

未来に繋げていかないと

苦労した経験全てが無駄になってしまう。

 


がんばれ、わたし!

負けるな、わたし!

 


母には相変わらず結果に関心がなかったように振る舞いながら、

部屋に戻ったら静かに泣こうと

震える心を優しくそっと愛撫するのだった。