どうもリョウスケです
旅156日目
2022年11月20日日曜日
天気 曇り
香川[高松市→小豆島]
諸事情によって小豆島には
当初行かないつもりだった。
心変わりしたのは、
いつも何気なく開く観光雑誌に
心を惹かれたからである。
高松港から小豆島へは約一時間弱の船旅。
ひとまずは巡り方から思案する。
急遽決めた小豆島行き。
予定を何一つ立てていなかった。
右に回るか左に回るか。どこを巡るか何をしたいか。
しばらく思案に耽りに耽り
いくつか候補を絞ると、
よし、と気持ちを整え左回りに走り出す。
小豆島は温暖な気候と花崗岩と呼ばれる石の出土と島の立地から、
昔からオリーブと醤油と石の産地として、
とても重要な島だった。
日本で初めてオリーブ栽培に成功した
とされる地域に訪れ
植栽されたオリーブ畑を眺め、
のどかなハイジの世界みたいな風景に
ほんわり心が癒される。
実写「魔女の宅急便」の撮影地として
使われた丘には、
箒に跨った小さな魔女や、
大きな魔女がたくさん。
映画をまだ見たことがないわたしには、
丘の上でぴょんぴょん跳ねる彼女たちの姿が
滑稽すぎておかしいのなんの、、、
そんなオリーブ畑を後にして、
次に訪れたのは醤油の記念館である。
小豆島には醤油を製造する工場が多く、
ある地域には工場が特に密集している。
街から甘辛い醤油の匂いがぷんと香る醤油の街。
記念館では醤油の作り方を学ぶことができ
昔使われていた道具も見学できて
受付ではお土産に、
と醤油の小瓶が貰えると聞いて楽しみにしていたら、
想像したより遥かに大きい、、、。
しかもがっつりガラスの瓶で
慎重な持ち運びが必要とされる上に、
そこそこ重たい。
どうしようかといまだに私を悩ませている。
そこからキャンプ場を目指して
海岸線を走っていると、
大阪城の石垣石切丁場跡と書かれた石碑を発見。
ここは豊臣家滅亡後に
徳川家によって
大阪城を新しく建て直すため、
小豆島周辺から石垣用の石を切り出したと
される場所(現在の大阪城)。
小豆島は大阪からも海を渡れば一直線ともあって
交通の便もよく、
石垣に使える石もたくさん出土しており
ここから多くの石が大阪まで運び込まれたと
伝わっている。
その痕跡が、
今もまだ小豆島には至る所に残っており
天狗岩と呼ばれるところには
かなり多くの残石が
当時のまま放置されたままになっていた。
悠久の時を超えて残る石たち。
石垣にも使用されず
自然にも還れない石たちは、
時代を物語る語り部となって
森の中で静かに時を過ごしている。
未来への希望だったオリーブ栽培
過去から現在へと引き継がれる醤油の製造
過去の出来事を現在に伝える石切場の痕跡
小さな島にはわたしの気をひく
魅力がいっぱいだった。
来てよかったと初日でたんと実感した。
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船から小豆島を望む。大きいような小さいような
池田の桟敷。港からすぐ近くにある。
オリーブの木がたくさん
子どもも大人も男性も女性も、みんな箒に跨ってぴょんぴょん。あれ、映画観てないのわたしだけ?
醤油工場が密集するこの地帯は、醤の郷と呼ばれている。
記念館を営業しているのはマルキン醤油さん。
館内は江戸時代に使われていた道具などを展示しながら、実際の作り方を丁寧に説明してくれている。
混ぜたり干したり潰したり
すべて手作業だった醤油の製法も、現代ではほとんど機械で行っている。けど、基本的な醤油の作り方は同じ。
醤油ソフト。入館料で100円割引。みたらし団子みたいで結構おいしい。
これだけの醤油工場がある。
希望の道。干潮時にだけ道が出現する。行ったときにはギリギリ間に合わなかった、、、
明らかに人工的な痕跡がはっきりと残っている。刻印や矢穴が残った物や、まだ作業途中の物まであって、400年も昔の作業跡だと思うと、それだけで興奮する。