チャリ旅日記

旅のことや日常のことを気ままに綴るよ

日本一過酷な国宝へ

 


どうもリョウスケです

 

 

 

旅221日目

鳥取(倉吉→投入堂北栄町

天気  はれ

 

 

 

三徳山三佛寺にある投入堂

道のりが日本一過酷な国宝として有名らしく

そんなことを言われたら

是が非でも興味を持たずにはいられない。

別にマゾというより

「日本一」という前置きに弱い

ただのミーハーである。

ミーハーのMというなら間違いなくMである。。

 


倉吉から十数キロ離れた山の奥

三朝温泉の少し先に

三徳山三仏寺というお寺はある。

f:id:kryo428:20190926205622j:image

着いて早々に自転車を止めようと

駐車場に行く

公衆トイレの側に自転車を止めさせてもらい

ふと近くにあった看板が目に付いた。

投入堂に行くには

三仏寺から険しい登山道を登って行かなくてはならない。

だからだろうが

その看板には登山する上での

注意事項であったり

必要な道具、適した服装や履物など

守るべきルールが明記されている。

そこでふと、

ある項目が目に入った。

 

f:id:kryo428:20190926205759j:image
必ず2人以上で入山することーーー

 


なんだと、、

一瞬何を言われているのか

頭がフリーズする。。

 


2人以上とは!!?

自分以外の他者の存在が必要だと!!

一人旅だというのにっっ!?

それだけ危険が伴う山であるということか

とはいえ、、どうしよう、、

 


せっかくここまで来て引き返す訳にもいかず

とりあえずはと、

登山道の入り口まで行ってみることにした。

もしかしたら受付の人に、

「しゃあないなあ、今回は特別やで!そん代わり、綺麗なお姉ちゃんおっても転んで怪我したらあかんで!」

と笑って見逃してくれるかもしれない。。

と、そんな淡い期待を抱きつつ

三仏寺へと向かう。

 

f:id:kryo428:20190926210113j:image
歴史のある古いお寺だけに

とても落ち着いた雰囲気を醸し出していて

気分がとても和む。

登山道はお寺を抜けた少し先にあった

ドキドキしながら受付に、、

行って早々に、1人の奴はとっとと帰れ!!

と柄杓から水をぶっかけられて

門前払いを受けやしないだろうか、、

そんな事になったら

泣きながら自転車を漕いで引き返さなければならない。。

と心配しながら受付の建物に入ると

受付の人に1人ですか?

とさっそく聞かれた。

緊張しながら「一人です」と答えると

ならこの人と一緒にお願いします

と私より少し前に来た男性を紹介された。

その人も一人だったらしく

ちょうどいいということらしい。

 

え、いいの??  良かった、、とあっさり問題は解決し安心した反面、

初対面の人と登山!?

という新たな緊張が加わり

大丈夫かしら、、

大きな不安を抱え込んだまま

数分前に出会ったばかりの男性と日本一過酷な国宝を目指す事になった。


予想外だ、

おもしろすぎる。


旅って本当におもしろい、、、

 

 

登山道入り口

f:id:kryo428:20190926210412j:image

襷のような物を肩にかけて登る
f:id:kryo428:20190926210420j:image

 

過酷だ危険だと聞かされたところで

まあでも何とかなるだろうと

軽く考えてしまうのが私の悪いところで

投入堂に至っても、

まあ大丈夫だろうと余裕とまではいかないけれど、

多少なり楽観的に考えてしまっていた。

が、ここは確かに過酷であり

危険であり

ヤバイところだった。。

 

f:id:kryo428:20190926210710j:image
岩を手でよじ登るという経験をあまりしたことがない

ここでは頻繁にそんな箇所があり

時には鎖を手で握りしめなければならないし

f:id:kryo428:20190926210745j:image

木の蔦を足場にして登ったのは

初めてである。

f:id:kryo428:20190926210819j:image

気を抜いたら本当に危険な道を行く

 


一緒に登った男性はとても良い方で

こちらを気に掛けながら

先頭をペースを合わせて登ってくれる。

f:id:kryo428:20190926210855j:image

(後ろ姿だけ  ※許可済み)

特に有り難かったのが、

コミュニケーションが絶妙にバランスが良く

喋り過ぎず

かといって気まずい雰囲気も出さず

余裕がある所では話し

登るのに集中したい時はお互い黙って登る。

初対面なのに、

なんて居心地の良い人なのか。

しかも登るペースも、

無理して合わせてくれていたのかもしれないが

早過ぎず、遅過ぎない

いい感じのペースで登ってくれるから

ツライと感じることもない。

彼もそう思ってくれていたかは分からないが

少なくとも私は

2時間の過酷な登山を共にする相手としては

間違いなく最高のパートナーであった。

 

 


途中いくつかのお堂があり

f:id:kryo428:20190926211255j:image
f:id:kryo428:20190926211409j:image

(空中にせり出したお堂)

さらに先へと進んでいく

道は緩いところから急になるというより

ずっと急で

たまに緩い道になったり

ならなかったり、、

ゼイゼイとハアハアを繰り返しながら

登り始めて1時間と少し

ようやく目的の投入堂へと到達した。

 

f:id:kryo428:20190926211604j:image


それまでに通過したお堂も素晴らしかったが

ここは何だか空気が違うように感じる。

投入堂の呼び名の由来は

大きな力のようなものでハア!!と投げ飛ばして

高い岩の間に入れたのではないかと

されていることから

投入堂と呼ばれている。

ちゃんちゃらおかしな伝承ではあるが

それだけに未だ

どうやって何百年も昔に

あんなところに建物を作られたかは

未だに謎とされている。

 


こういう話は大好物だ。

ピラミッドしかり、モアイ像しかり、

技術が発達した現代だからこそ

何故、、と頭のいい学者たちが首を捻るような問題は

ロマンがあって楽しい。

私の考えとしては、

うーん、、妖精の仕業じゃないかな、、

 


未解明の謎を未確認生物で論調する無謀な憶測

 


わかった。

学がないと安易に考察もできない、、

 

 

 

苦労して登り苦労して下山

一緒に登ったパートナーにお礼を言って

さよならをする。

とても楽しかった。いつもと違う新鮮な

思いが胸に残る

こういう出会いもあるのだな

と、何だか清々しい気持ちで自転車に跨った。

 

 

 

                                    つづく

リョウスケ

 

 

《ギャラリー集》

 

f:id:kryo428:20190926212832j:image
f:id:kryo428:20190926212629j:image
f:id:kryo428:20190926212455j:image

自然いっぱいの道


f:id:kryo428:20190926212848j:image

たまには自分を


f:id:kryo428:20190926212914j:image

鐘があったので打ってみた


f:id:kryo428:20190926212723j:image

景色が美しい


f:id:kryo428:20190926212837j:image
f:id:kryo428:20190926212748j:image

たまにはね


f:id:kryo428:20190926212604j:image
f:id:kryo428:20190926212856j:image

遠くから唯一見えるポイント

ほとんどわからない


f:id:kryo428:20190926212718j:image

アップにすると少しだけ見える


f:id:kryo428:20190926212758j:image
f:id:kryo428:20190926212903j:image

三朝温泉


f:id:kryo428:20190926212811j:image
f:id:kryo428:20190926212714j:image

露天風呂が川のそばにある

下は橋から見た様子

確実に見える!

ちなみに混浴となっているが

入る女性はいるのだろうか、、