どうもリョウスケです
旅189日目
天気 はれ
世界遺産に登録されている合掌作りの集落で
もっとも有名なのは「白川郷」かなと思うが
富山にある五箇山と呼ばれる二つの集落も世界遺産に登録されている。
規模としては白川郷に比べると
どちらの集落も30分もあれば見て回れるほどの大きさしかなく
こぢんまりとまとまった雰囲気がある。
「菅沼」「相倉」という名前の集落は
白川郷から十数キロしか離れておらず
自転車で数時間もあればたどり着いた。
白川郷からもほど近い菅沼に朝一番に訪れる。
上から見ると四角い形をした集落は
建物の数も三つの中では一番少ない。
なにより早朝だからか人も少なくて落ち着いた印象を
一番強く受けたのが菅沼である。
15分もあれば見て回れてしまう小ぶりなサイズ感も
雰囲気に合っていてとても良かった。
朝の静寂が小さな集落に溶け込んでいて
のんびりとした時間が流れている。
次に訪れたのが
そこから10キロほど離れた
三つの集落で一番北に位置する「相倉」である。
こちらは菅沼よりは広く感じるが
それでも全部見て回るのにさほど時間は要さなかった。
少し縦長に伸びた地形をしていて
ところどころの見所やビュースポットなるものを
駐車場で配布されていたパンフレットで紹介してくれていて
それを一つ一つ回るのが楽しい。
最古の合掌造りの家
天狗の足跡
雪から顔を出すと近いうちに全ての雪が溶けると言われている岩
見える風景の印象としては
三つの集落は建物の形から田園の風景から
似通っていて
どれも美しくて、どれも好き
ただ町の全体的な印象として
集落と言いながらテーマパーク感の強かった白川郷に比べ
五箇山の二つの集落は
観光地ではあるけれど、どこかまだ生活圏として
利用されている雰囲気があって、
有名な観光地に観光に行ったというより
地元の人たちが暮らす小さな田舎町にお邪魔したような
感覚がある。
合掌造りの家の前に置かれた子供の小さな自転車
窓に干された洗濯物
農作業中に一服するおじいちゃん
私が求めていたのはこれだったのだな、、と改めて感じた。
ふと疑問に感じる。
ここに住む人たちは今の観光地化した町の現状をどのように
受け入れているのだろうか。
先祖代々受け継がれた古き建物を守ってきたことで
ある日突然世界遺産に認定され
全国から、海外から、あらゆる人々が押し寄せる。
プライバシーがどうだのと厳しく言われ続ける現代の風潮に反し
毎日のように他人に写真を取られ、
私有地にかってに侵入され、
これも日本の古き良き文化ですねと他人事のように言われ、
本当は新しい家に住みたいのに
それを許さない暗黙の掟のようなものがあるのではないだろうか。
美しくて良いだとか
涼しくて良いだとか
そんなものは他人事だから言えることで
山奥の生活は決して便利とは言い難い困難があって、
時代が変わった現代においても
昔の生活をあたりまえのように強いられている。
世界遺産で暮らせるなんて素敵だわ
と誰かに言われる度に、
だったらてめえがやってみろよ!
と心の中で毒吐いてやしないだろうか。。
世界遺産の登録や、
町の観光地化がどのような流れで決まり
町に住む住民が
どのようにそれを受け入れていったのか、、
想像するとノンフィクション映画が一つ作れるのではないかと思えるほどの
壮大なドラマが描かれそうである。
あくまで、
想像の範疇でのお話ではあるけれど、、、
つづく
リョウスケ
え、窓になんかいる!!?
え、屋上になんかいる!!?
富山の道路沿いにあるこの標識の意味が未だにわからない。
チョキはなぜか見たことがない