チャリ旅日記

旅のことや日常のことを気ままに綴るよ

ある日突然世界遺産になるということ。

 


どうもリョウスケです

 


旅33日目

2022年6月19日日曜日

天気 曇り

熊本[上天草市天草市河浦町]

 


世界遺産だと言ったところで

そこはただの田舎の港町で、

よくある日本の風景の一部でしかない。

 


それでもここはその昔潜伏キリシタンが住んでいた

貴重な集落として、

世界文化遺産に登録されている。

 

 

 

天草地方を南に降っていくと

崎津集落と呼ばれる小さな港町がある。

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町を歩いてわかるのは、

急ごしらえで頑張って用意した感じの

観光地っぽさだった。

 


まだ新しい観光案内所や道の駅

公衆トイレや

説明書きがされた看板

 


そのどれもは他の観光地にもよくあるもので

何の不思議もないのだが、

その真新しさが2018年に世界遺産に登録されてから

急いで用意した雰囲気がまだ抜けていない。

 


それもそうだろう。

本当だったらただの普通の集落である。

 


民家には普通のおじいちゃんおばあちゃんが多く暮らしていて

年々減る人口に悩む小さな田舎の町だった。

それがある日急に、

今日からここは世界遺産になりました!

と宣言されたのだ。

住人の困惑ぶりが目に浮かぶようである。

 


ふと想像してみた。

いま自宅のある近辺がある日急に観光地になったとして、

どんな感じになるのだろう。

 


連日家の周りを身元不明の観光客がうろつき

自宅の周りには記念館だのお土産屋さんだのおしゃれなカフェが建ち並び、

近所に道の駅が完成すると、

そこを拠点に夜は車中泊組やベンチで寝るような不届組が溢れかえる。

 


考えただけでゾッとする。

それで喜ぶのは町の権力者だけではないか

住人のほとんどは、

今までの静かな生活を得体の知れない観光客に

ことごとく奪われるかも知れないのだ。

 

 

 

町の人とすれ違った。

すでに観光客の姿は見慣れてしまったのだろう

無関心に通り過ぎていく。

町が活性化するならと受け入れるしかなかった

彼らの胸中を思うと申し訳なくなる。

 


それでも申し訳ついでに

今日はここで野宿することをどうか目をつむって

許してもらおう。

 


悪いと思いながらも、

やっぱりわたしはただの陽気な観光客だった。

 

 

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有明海のタコ


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カカシがいっぱいいる道の駅


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崎津教会


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よく見ると先端にマリア像が立っている。肉眼でも見えにくい。


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