チャリ旅日記

旅のことや日常のことを気ままに綴るよ

空飛ぶ鉄の塊

 

 

どうもリョウスケです

 

 

 

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空を飛ぶ鉄の塊に命を預ける

そいつは世界一安全な乗り物だと何処かで聞いたことがあるが

それでもやっぱり不安や恐怖は尽きない。

 

先程も、空港の待合所に設置された

テレビのニュース番組でロシアで起きた飛行機事故を取り上げていた

ニュースキャスターとコメンテーターが神妙な顔付きで

事故の原因や対策をあれこれと述べていたそれは、

普段なら何処かの国のある一つのニュースでしかなかったはずが、身に詰まらせる思いで

噛り付いて観る。

 

なんでこんな日に

こんな場所で

こんなタイミングで

こんなニュースを見ているのか、、

客観的な半分の心は、この現状に面白いとほくそ笑み

もう一方では、恐怖のあまり笑みが引き摺っていた。

 

飛行機に乗るのは久しぶりだった。

まして一人で乗るのは初めてである。。

 

 

実家に一度帰らねばならない。

預けている自転車を取りに帰り、準備を万全に整え、新たに旅をスタートさせる為だ

 

 

「空飛ぶ鉄の塊は世界一安全な乗り物」

それは事故が発生するケースが滅多に起きないという意味である。

 

我々が日々あたりまえのように乗る自動車は、

毎日、日本のどこかで何件もの事故を起こしている。死亡するほどの悲惨なものも珍しい話ではない

それは自転車においても例外ではない。

それに比べるなら、

飛行機が起こした事故なんて世界でみても珍しい。

確率でいうなら天文学的数値となるのだろうが、

だから安心、、とはならない。

 

人間は自分の力でコントロール出来ないものに関して不信感を持つ

確率の問題ではない。

顔も知らない、人柄も知らない、操縦士としての腕もあるかどうか知らない赤の他人が

事故れば即刻、死に繋がりかねない鉄の塊を操縦し、

それに命を預けなければならない。

せめてパイロットの顔写真の付いたプロフィール画像とともに

これまでの経歴を事細かく記した紹介があれば

少しは安心するのだろうか、、、

 

「〇〇 △△△(46) ハーバード大学卒業後、10年間アメリカで操縦士としての経験を積み、日本へ帰国後、パイロットとしての資格を得る。数々の功績を認められ、パイロットの中では最大の勲章である〇〇を受賞、その後も20年間パイロット一筋で現役を続けながらも、現在では若手の育成に力を注ぐ。通称パイロット界の神様ーーー」

 

などと考えている間に

いつのまにか出発時刻が迫っていた。

 

滑走路を「シュウィーーン」というモーター音とともに

勢いよくスピードを上げ突き進んで行く

体が座席に抑えつけられるような力の感覚を感じながら

私の手は全身全霊を込めて肘置きを握り締め

林檎が捻り潰せるのではないかと思える程の力を込め続けた。

 

あの飛び立つ時の浮遊感は、

何度も乗れば解消されるのだろうか。少なくとも私は、気分が悪くて仕方ない

周りの人を見れば、涼しい顔で喫茶店でくつろぐマダムのように上品さを失わずに座っているのが不思議である。

 

10分程すると、ようやく機体が安定し

本を読む程度の余裕がでてきた

 

とにかく今現在、宙を浮いているという現実を忘れようと本を読む。

ひたすら読む。

読む、読む、読む、、読

「ピンポーン。只今から着陸態勢に入ります」

え、もう着いたの??!!

まだ十数ページしか進んでいない。

私が本を読むのが遅いのもあるのだろうが

まさかこんなに早く着くとは、、

 

飛行機スゲー!!!

 

自転車だと2ヶ月

車だと数日

船だと2日

飛行機、、1時間と数十分、、、

 

初めて一人で乗った飛行機は

いろんな意味で私の想像を遥かに超えていた

 

 

                                                    つづく

リョウスケ

 

 

 


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飛行機に関心を持ったことはあまりなかったが

ここに来るとやっぱり興奮する。男子は何だかんだ機械じみた物が好きだ


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空港の中には飲食店や北海道中の土産物屋が揃っている