どうもリョウスケです
ひと月かかった。
こんなに大変だとは想像していなかった
課題は多かった
・ブレーキケーブルの交換
・シフトケーブルの交換
・チェーンの交換
・ブレーキシューの交換
・タイヤとチューブの交換
チューブの交換以外は全て初めてである。
一つの作業を始める度に
穴が開くほど指南書を読み込む。
写真で一つ一つの工程を細かく順序立てて
説明されている分、
素人の私でもなんとなく理解できる。
それでも難しい、、、
1の工程から2の工程に移る度に一旦作業を中断し、
本を開く、
その工程が10以上続く。
店に頼めば10分ほどで完了する作業が、
私がやれば2時間
こんなにも大変なのか、、、。
それでも楽しい。
不器用ながら黙々と集中してやる作業は
意外と自分に向いている気がする。
なにより知らなかった自転車の仕組みを
部品を交換することで
初めて知ることも多く、
あの時の不具合はここが原因で
ここをいじれば解決できたのか、
と今更ながら気付くことができたのが嬉しい。
全ての工程が終わった瞬間の達成感は
久しぶりに感じるものだった。
百名山を一つ登り切ったような清々しさ
これでどこにでも行ける
また旅ができる
来年にも
いや来週にも!
むしろ明日にでも!!
と気持ちが高まったのもお構いなしに
世の中は世知辛い
第3波? なんだそれは!
浮いたり沈んだり
一向に収まる気配が感じられない。
せっかく調った彼の出番も
まだ暫くお預けだ。
倉庫の奥深くへと舞い戻る彼の姿は哀愁に満ちている
そもそも自転車に乗ればいい話だ
旅じゃなくとも
近所をサイクリングするだけでもいい。
普段車で本屋やカフェに行くのを
自転車を活用すればいいのだ。
そうだ。そうしよう!
と午前中に考え
いざ昼過ぎに出ようとすると
車の鍵を掴んでいる。
実際にチャリで出掛けようとすると面倒臭い。
車の方が楽
車の方が早い
車の方が便利だ
だったら車でいいじゃないかと
合理的思考で
今日も車を選択する。
旅の時とは目的が違うのである。
それでも彼の哀愁に惹かれ
またその内乗ってあげるからね、
と心の中で呟いて
また今度、
とアクセルを勢いよく踏み込んだ。