チャリ旅日記

旅のことや日常のことを気ままに綴るよ

「中」と書かれた本のあとがき的なやつ

 


どうもリョウスケです

 

 

 

注ーーこのブログは記録の為に書き残したもので無駄に長い。辛気臭くなる恐れがあるので、面倒臭いと感じたら笑って閉じることをオススメする。

 

 

 

 

 

 

物語の性質において、上中下巻と三巻綴りの物語があったら、

大概の場合真ん中の巻は愚ともつかない内容であることが多い。

初巻はもっとも大事な始まりの物語であり

すべてが手探りなところから始まるものだから、いろんなことが起こり得る

終巻は終わりの物語。話の最期を迎える大事な最終章であり

良くも悪くも全てがここにかかっている。

ならば真ん中の巻はというと、

引き継いだ物語を大事な局面に持っていく繋ぎであることが多く

だからか評価が大きく左右することもない。

よく言えばつまらなくても次回に期待が持てる余地があり、

悪く言えば次回作が必ずあるため特別絶賛する展開には発展しにくい

 


ところがこれは物語ではない。表情筋豊かな主人公が夢に向かってポジティブに仲間を集めて旅をする物語ではなく、アラサーの独身男が人見知り全開で少し勇気を振り絞って人と交流しながら自由気ままに旅をするノンフィクションである。

それでも物語と違うとはいえ、一年目に比べると、要領を得た旅は多少のことでは動じなくなっていて、頭を悩ますハプニングなんてものも、特に起こることもなく。あるいは慣れ過ぎたせいで、自分で何とかする方法を無意識のうちに編み出してしまっていたのかもしれないが、それを一重に物足りないと表現してしまうと、どこか寂しい気もして、二年目ともなると、それも仕方がないのかもしれない。

 


それでも二年目だからこそ工夫できたことも多分にあり、例えばお金の使い方についてーー

一年目はとにかく安く済ませる事だけを意識し、使い過ぎないように我慢することも厭わなかった。だけど今年は少し考え方を変え、我慢するのではなく、何かやり方を工夫することで倹約に繋がらないか、、そんな事を考える余裕ができたのも二年目ならではと言える。その最もたる試みとしては、家計簿を付け始めたこと。店で何かを購入する度に受け取るレシートを集め、一つ一つを記録に残す。1日に何にどれだけの金額を使ったのか、、月にどれだけの金額を使い、何に消費することが多いか、、それらを細かく分析し、自分なりに無駄と定めた事象は極力削減し、あるいは方法を練り、工夫する事でお金の使い道を熟考する。優先させるべき物事にお金を使い、それ以外の順位の低い事柄には代用案を示すことで節約を実現していった。そのお陰であるからか、随分と当初想定していた額よりも低い額で今年はやり遂げることができたように思う。

もう一つ昨年に比べて良くなったことと言えば、、旅の行程が大きく変わったように思う。これは感覚でしかないが、なんとなく昨年よりもよりディープになったというか、、。一つの都道府県にかける日数を算出してみても、昨年のブログを拝見すると、4日、、あるいは長くて一週間が妥当なところ。ところが今年はどの都道府県も10日近くは各県にじっくりと日数を費やしている。より細かく行きたい所を挙げ、山の奥だろうが遠く離れた島だろうが、「行ってみたい」という衝動に身を任せて訪れている。その理由として、昨年は北海道に早く辿り着かないといけない焦りから急いでいたのも事実だが、今年は、そのじっくり回った北海道の要領が体に染み付いていた事が大いに関係しているように思う。お陰で昨年よりも一つ一つの都道府県の印象が強く心に残っているものだから、むしろ昨年訪れた都道府県にも再度同じ要領で訪れたい衝動と幾ばくかの後悔に苛まれているほどである。

道具も大いに進化している。荷物というのは自転車旅をする上で一番拘りを持つべきものだと私は考えている。旅のやり方は様々だ。車を使っても、バイクを使っても、徒歩でもいいが、エンジンの付いていない自転車は、その分荷物の過重が直接旅に響いてくる。重い分、スピードやペダルへの負荷が体への負担にもなる。それをなるだけ軽減するにはどうするべきかと、旅をする前から考え荷物を工夫し、旅の途中も考えながら少しずつ装備を減らしたり増やしたり(減らす為に増やす)を繰り返しながら、いまに行き着いている。まだまだ改善の余地があると考えているので、荷物に対する拘りは行き着く所を知らない。熟考し続けることも又楽しいのだから止めるつもりは毛頭無い。

 


来年はどうなるのだろうか、、前記したように、昨年が始まりの年で、今年が来年に繋がる年だとしたら、来年は最終章として、長く続いた旅を締め括る、、、ことになるかもしれない大事な年である。何かを成し遂げようだとか、次に繋がる何かにしなければいけない、、だとか、焦りにも似た想いを抱いて不安を募らせては、余計な事をアレコレと考えて勝手に自滅している。楽しければいい、楽しめばいい、単純な事をすぐ忘れて常識に捉われてしまう私は、所詮やっている事は珍しくても、考えていることは常識の範疇を超えない。変な事を一生懸命やっているのだから、変な奴でいればいい。。さきの事を考えるのは大事だ。でも、今一番やりたい事は、いまやっている事なのだから、先のことより大事なイマを最も大事にする事の方が、もっと重要だ。先のことは、、また、手探りでやりたいように生きてみよう。少しずつだが、見えて来ているような気もしている。

とにかく、来年は昨年に負けない今年の、今年に負けない来年を、また一から作ってやろうではないか。楽しむ事を恐れるない!  いい心がけだ

 


へろへろになった中巻を閉じ、まだ皺一つ入っていない真っ白な下巻を手に取る。これからここに何を書こうか、、物語はまだ始まってもいない