どうもリョウスケです
◯心のどこかで苦戦することを期待していた自分がいる。苦労して試行錯誤を繰り返してようやく成功する、というプロセスを経て、キャンプの楽しさ、焚き火の奥深さを実感として体験するという流れを心のどこかで求めていた。
◯そうなってこそ、次やる際には今度こそスムーズに火を起こしてやるぞ! と新たな課題が生まれ、それが次やるモチベーションに繋がるはず。
◯なのにである!!
◯眼前で火が元気よくメラメラと燃えたぎっている。
◯火起こしにかかった時間、、、わずか8分。呆気なくいとも簡単に付いてしまった。
◯本来ならこれは喜ぶべきことかもしれない。
◯ところが私は苦戦を強いられることを期待していたのである。ーー約束が違う!
◯そりゃ不安もあったから、事前に焚き火の本を熟読し、必要となる薪や着火剤だけでは飽き足らず、小枝や杉の葉をわざわざ神社で拾い集めて持っていき事前準備を完璧に遂行。
◯本番でも本に倣ったやり方を忠実に再現して。
(着火剤を先に置き、その上に燃えやすい枝や葉を被せ、細くカットされた薪から順に空気が通る形に組むと、着火剤から火を付ける)
◯それでも思い通りに火が付かない現実にまんまと打ちのめされて、苛立ち焦りながら散々死闘を繰り返した末に、知識だけではどうにもならないという現実を身をもって体感したかった・・・のに、一夜漬けの事前知識だけで完璧に火が付いてしまったのだ。
◯これじゃつまらないじゃないか!! と誰に言うでもなく激昂してみる。虚しく響くその怒りの責任の矛先は、むろん前日から準備を怠らなかった自分にすべてあると言えるので、余計にメラメラと腹がたった。
◯そうだ、スムーズに物事が進めばいいという問題ではない。苦戦するプロセスにこそ価値がある場合だって間違いなくある。
◯そういう意味では、この焚き火は成功でもあり失敗でもあるというわけで。この現象を『成功の失敗』と名づけてみるのもやぶさかではない。
◯つまりは、その焚き火で挑戦した焼き芋が『まっくろくろすけ』になってしまった出来事は、このキャンプにおいて成功の失敗による失敗の成功となるわけだから・・・なんだかよくわからなくなってしまったが、ここから一つ言えることは、失敗した焼き芋によって私の心は少し満たされたという話であった。
⚠︎まっくろくろすけになった焼き芋