どうもリョウスケです
旅145日目
2022年11月7日月曜日
天気 曇りやがて雨
同じ道をなるべく走らないという
旅の謎ルールがある。
はっきりと決めたわけではない。
ただ、なんとなく
たとえ遠回りだとわかっていても、
せっかくだったら
なるべく違う道を走りたいと思うわけで。。。
海陽町という小さな海沿いの町から
山に向かって進むと
『轟の滝』と呼ばれる日本の滝百選にも
選出された滝がある。
そこにどうしても行きたくて、
山奥とわかっていても、
頑張って進んでみることにしたのだ。
ーー片道三時間。
坂道をひたすら登って滝に辿り着くと、
滝はとんでもなく素晴らしかった。
背の高い岩場の上から流れ落ちる滝は
大きな岩場と岩場の隙間から、
ちらりとかろうじて覗き見ることが出来る。
このはっきりと正面から望めないところが
なんとも言えず秘境間を感じて、
より滝に神秘性を強く感じるのだった。
さて、滝をさんざん満喫したところで
これからどうしようかと考える。
次に目指すは徳島市だった。
海岸線を北上すればたどり着く徳島市
行くなら、
謎の多い山道を先に進むより、
道を既に把握している
来た道をそのまま引き返すのが無難である。
が、ここで謎ルールが頭の中を渦巻いた。
戻るだけの道のりは退屈だ。
このまま進んで
峠を越えて海岸線を目指す方法だってある。
その方が、
退屈しないで済むかもしれない。
なんてことを思ったばかりに、
気づけば何キロもある峠道を必死の思いで
駆け登っていた。
峠は想像以上に過酷で苦しく
想像以上に時間を費やし、
徐々に太陽が沈んで暗くなっていく。
景色は山と森と道しかなくて
涙が出るほど何もない。
暗いし怖いし寒い上に雨まで降りはじめて
絶望的な状況だった。
にも関わらず
もう少しもう少しと粘ったがために
気づいた頃には引き返そうにも手遅れな状況で、
進んでも戻っても
山奥真っ暗びちょびちょ雨の地獄街道まっしぐら。
その後も泣きながら走り続けること数時間。
ようやくたどり着いた街明かりに
ほっと胸を撫で下ろすと、
小さな町の
小さな公園に無理やりテントを張りつけ
どうにか難を逃れることができた。
もう懲り懲りである。
泣きたくなるほど無理しなきゃいけない
謎ルールってなんなのだ!?
さっさと来た道を引き返して
海岸線を北上した方が
辛い思いをせずに済んだはずである。
こういう謎ルールが他にもたくさんある。
謎ルールを作ることで自分だけの旅が構築できると信じているが、
それもこれも心と体に余裕があってこそ。
余裕がないなら臨機応変に対応するのも
旅には必要なスキルである。
一日一杯だけと決めたコーヒーを飲みながら
そんなことをふと考えるのだった。
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轟の滝
神社まで登って下りていったところに滝がある。
滝の入り口。鳥居をくぐって
進んでいくと
池と岩の向こうに滝が出現
轟の滝はこれだけではなく、実は山を登っていくとその先にも幾つも滝があるのだが、
長い遊歩道を登っていかねばならず
二重の滝
まだ先にもありそうだったが、一つ見たら満足したので、もういいかと引き返すことにした。時間と体力に余裕がある時にまた来ようと思う。
峠のてっぺん。ここで既に四時近くになっていて内心かなり焦っていた。