チャリ旅日記

旅のことや日常のことを気ままに綴るよ

日曜の昼下がり

 


どうもリョウスケです

 

 

 

仕事を始めて激変したことはカフェに頻繁に

行けなくなったことだ。

多い時は3日に一度のペースで通い詰めた喫茶店も、

現在では週一回のみとなっている。

もっと通い詰めたいところだが

世の人々は3日に一度もカフェテリアに三時間以上も籠もらないのだ。

今までが異常だっただけの話である。

 


ところで最近、

季節の変わり目は恐ろしいと実感したエピソードがある。

ある休日の昼下がり、

いつもの習慣で喫茶店に行き

いつも通り安価なコーヒーを注文

店員さんにいつもの流れで「アイスにしますか、ホットにしますか」

と質問され、

迷わずいつもと同じ「アイスで」と注文、

・・・したはずが、

「ホットですね」と断言され

なぜか咄嗟に訂正する気力と自信を喪失した私は

事もなげに事態を受け入れ

ホットコーヒーを飲む羽目になった。

 


これはほんの一瞬の間に起きた些細な出来事である。

が、落ち着いて考えてみると

そこには深い深いマリアナ海溝なみに深い事情が存在する。

 


まず、店員さんが聴き間違えた原因を考えると

仕方がないと察することができる。

コロナ禍の事情もあり、

注文カウンターの中央には透明の薄いシートが貼り巡らされ

尚且つ私はマスクを着用していたこともあって

いつも以上に声が篭りがち

その上、人との会話で声を最小限に抑えがちの

私の微々たる声量も相まって、

どうやらホットかアイスかを判断できる程度の

声さえ、

店員さんには届かなかったと考えられる。

 


さらに考えを巡らすならば、

上述した通り季節の変わり目であったことだ。

どう因果関係があるのだと笑われそうだが

間違いなく大いに関係している。

店員さんは私の蚊の鳴くような囁き声を聞いた上で

「ホットですね」と断言したのだ。

普通断言するだろうか。

いや、しない。

本来ならもう一度確認する筈である。

だが店員さんは迷うことなく断言したのだ

ホットですね、、、

と。なぜか、間違いない

季節の変わり目が原因である!

 

いつの間にか外の空気も涼しくなり

半袖で外出するのも抵抗があり

久しぶりに上着を羽織って外出した日曜の昼下がりだった。

店員さんは決めてかかったのではないだろうか

きっとこの客はアイスよりホットを

頼むに違いないと。

長袖の上着を羽織った成人男性が

日曜の昼下がりにアイスを頼むはずがないと。

だから仕方がなかったのかもしれない

この事件には被害者も加害者も存在しないのだ

店員さんも、私も、

ただお互いを思いやったが為に偶然

起きてしまったに過ぎない。

強いて言うなら

季節の変わり目が及ぼした些細な事故だった

ワトソン君、それが、真実である。

 


店からの帰り道

いつもの通りを、

いつもの車で走って帰る。

いつもと同じ景色を眺めながら

なぜか私の心はいつもとどこか違っている。

なぜだろう、、、

冷めていい感じにぬるくなったホットコーヒーを思い浮かべながら

秋が来たのだ、と解釈することにした。

 

 

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