どうもリョウスケです
旅217日目
兵庫(竹田→道の駅 村岡ファームガーデン)
天気 くもり
雲海を見る為には
なにが一番ベストな判断かーーー
竹田城が数年前から話題になった大きな理由は、
城の周りを覆い尽くすほどの雲海である。
一面を白い雲に覆われた海にポツリと浮かぶ
城跡の姿は神秘的で
時期になると多くの人がその光景を一目見ようと訪れるという。
時期といっても必ずしも見れるとは限らない。
天候や気温、時間、、様々な条件が揃った時にだけ
雲海ができ
神秘的な姿を見せてくれる。
9月中旬頃から11月がベストな時期とされ
天気がとても良く
朝と昼にかけて気温の差があり
だいたい明け方から日が昇り始める7時ぐらいまで
竹田城の向かいに位置する立雲峡という山から見られるとのこと。
ということなら、前日の夕方から
暗くなるまでに急いで立雲峡の駐車場を目指すことにした。
朝までどこで過ごすかが問題だった、、
早朝には山の展望台に辿り着いていなといけない
立雲峡の駐車場までも、
自転車で行くとなるとどれほどの時間がかかるか
予想ができない。
ならいっそ、、不安ではあるけれど
その駐車場とやらで朝まで過ごすことにしよう。
前日の夕方にたどり着いた駐車場には誰も人がいなかった。。
50台は停められるという駐車スペースが
がらんと殺風景に広がる。
幸いトイレがあって、照明があって、
さらに有難いことに長細いベンチがあるおかげで
朝まで過ごす事は可能そうだ。
最悪の場合、折り畳みイスに座ったまま
朝を迎えることを覚悟していただけに
少し安心した。
それにしても山の上に人が誰もいないのは
正直心細い。
頼むから同じ目的を持った同士が来てくれればいいのだが
まだ時間が早過ぎるのか、
誰も来る気配がない。
たまに来たと思ったら、若いカップルが、
謎にトイレだけ借りて
颯爽と帰ってしまう。トイレだけの為に
どうして山を登ってきたのか
不思議でしょうがないが
人が帰ってしまう度に、繰り返し静まり返るせいで
余計に心細さが倍増するし
こういう時に限ってなかなか寝付けず
長い夜を寒さと恐怖に耐えながら朝まで過ごした。
午前4時30分ーーー
太陽がまだ山の向こうで眠っている時分
準備は万端だ!
まだ空は真っ暗で何も見えない。
駐車場から展望台までは40分ほど登らないと行けないらしく
日が昇るタイミングで
雲海を拝みたい私としては
真っ暗なうちから山を昇る必要があった。
真っ暗な山道はとにかく怖い、、
あたりをキョロキョロしようものなら
見てはいけない物をみてしまいそうな気がして
とにかく進む道にだけ
視線を集中させる。
それから40分後、
まだまだ空が暗くて深い時刻
予定通り展望台にたどり着いた。
暗い、、
まだ誰もいない、、
真っ暗ではあるけれど
前方に竹田城の姿がくっきりと見える。。
竹田城は夜と早朝にライトアップされているらしい
夜景がきれいだ。。
少しずつ空が白み始め
竹田城がよりくっきりと浮かび上がってくる。。
本当に美しい。。
こんなに離れているのに
遠くからでも竹田城だとわかる
今日は晴れると聞いていたのに
分厚い雲が山のさらに上に重たく広がっていて
晴れ渡る気配がない
その後も、それからも、どれだけ待っても
竹田城がはっきりと
くっきりと山の上に佇んでいた。。
私の後から来た見物人たちも諦めて山を下っていく
諦めきれない私は
それからも30分ほど、
せめて晴れた空を見たいと粘ってみたものの
晴れる事もなく
そして、
雲海のうの字も見えないまま
悔し涙とともに滲んだ風景に別れを告げて
山を下った。。
まあなんとなく予想通りの結果である。
時期がまだ少し早い気もしたし
天気予報を見ると明け方近くは曇りマークになっていたし
なにより、、
ネットで調べた情報によると
その時期は
夜中の正午には人が集まり始め
3時には駐車場がいっぱいで停められず
日が昇る時間帯になると
展望台にはたくさんの見物客で殺到するという。。
どおりで人が少ないわけだ、、
彼らはどういう日に見えるかを直感的に知っているのだ
知らない私は
サイコロを転がすように
運に任せるしかなく、
時たま訪れる強運に身を委ねるしかなかった。
残念だが仕方がない。
また来よう、、
次に来た時は雲海の「う」の字ぐらいは
見えるといいなあ。。
つづく
リョウスケ
《ギャラリー集》
途中に祠を発見
なんだか不気味、、
上も下も駐車場から撮った写真
暗い時間だとお城だけがポッと浮かび上がる